- quattro四輪駆動システムを備えた、電気自動車のクロスオーバー スタディモデル
- ピックアップモデルに変化するラグジュアリークーペ
- 拡張現実ヘッドセットによる革新的な操作コンセプト
(ドイツ本国発表資料)2023年1月26日、インゴルシュタット:アウディは、sphere(スフィア)コンセプトカーの集大成となる4番目のモデル、Audi activesphere concept(アウディ アクティブスフィア コンセプト)を発表します。2021年に発表されたAudi skysphere roadster(アウディ スカイスフィア ロードスター)とAudi grandsphere sedan(アウディ グランドスフィア セダン)、そして2022年4月に発表された Audi urbansphere space concept(アウディ アーバンスフィア スペース コンセプト)に続き、今回、多彩な目的に対応するボディデザインを備えた4ドア クロスオーバー クーペがデビューします。全長4.98mの非常にエレガントなこのクルマは、単なるラグジュアリースポーツカーではなく、印象的な最低地上高とオフロードにおける優れた走破性を実現する22インチの大径ホイールを備えています。Sportbackとしてデザインされたactivesphereのリアは、スイッチを押すだけでオープンカーゴベッド(アクティブバック)に変化させることができます。これにより、電動自転車、ウォータースポーツ、そしてウィンタースポーツ用ギアなどのレクリエーション装備を積載することが可能です。
相反する要素を完全に統合したAudi activesphereは、オンロードとオフロードの両方で優れた走破性を実現する駆動システムとサスペンションを備え、多目的に使用することが可能です。ドライバーは、自らステアリングホイールとペダルを操作して、積極的に走りを楽しむこともできますが、自動運転システムも備えているため、リラックスした時間を過ごすこともできます。このコンセプトカーは、エレガントでダイナミックなクーペとして、クラシックなプロポーションとラインを特徴としていますが、わずか数秒で、最高のスポーツギアを運ぶためのピックアップに変化させることができます。このカーゴベッド(荷台)は、電動自転車も積載できる十分なスペースを備えています。
Audi activesphere conceptのデザインは、マリブのアウディデザインスタジオで行われました。マリブは、米国有数の海岸道路であるパシフィックコーストハイウェイのすぐ近くにあります。このクリエイティブなプロジェクトを担当したのは、スタジオマネージャーのゲール ビュザンと彼が率いるチームです。彼はプロジェクトの背景にあるアイデアについて、次のように説明しています。「activesphereは、とてもユニークなクルマです。このモデルは、Audi Sportbackのエレガントなスタイル、SUVの実用性、オフロード性能を巧みに組み合わせた、まったく新しいタイプのクロスオーバーです」
今回アウディのPPEモジュラーシステムによる電気駆動と急速充電テクノロジーを備えたAudi activesphereが、コンセプトカー sphereファミリーに加わりました。ゼロエミッションによる走行、600kmを超える航続距離、800Vテクノロジーによる急速充電により、このクルマは、持続可能性、優れたダイナミクス、最先端の電気自動車として、長い航続距離を妥協なく実現しています。
AUDI AG技術開発担当取締役オリバー ホフマンは「スフィア コンセプトは、未来のプレミアムモビリティに対する当社のビジョンを示しています。特に将来のアウディモデルのインテリアでは、パラダイムシフトを経験しており、インテリアは、乗客がくつろぎ、同時に外の世界とつながることができる場所になります。アウディアクティブスフィアにおける最も重要な技術革新は、モビリティのための拡張現実の適応です。アウディの寸法は、周囲とデジタルリアリティの完璧な統合を生み出します。」
自動運転機能により、ドライバーと乗員に新たなレベルの自由がもたらされ、新しいディスプレイと操作テクノロジーにより、様々な方法でactivesphereを使用することができます。革新的な操作コンセプトであるAudi dimensionsは、乗員の視野にデジタルコンテンツをリアルタイムで表示することにより、物理的世界とバーチャルワールドを組み合わせた、複合現実として知られる世界を実現します。
ハイテクヘッドセットは、実際の環境とルートビューを提供すると同時に、3Dコンテンツとインタラクティブな要素を表示することができます。ドライバーと乗員は個別に設定することが可能です。これは、運転状況やナビゲーションなど、ドライバーに関連するすべての情報を表示できることを意味します。また、ヘッドセットを装着した乗員は、実際には目では見ることのできない、シンプルでミニマリストデザインのコントロールパネルやその他のバーチャルディスプレイを見ることができます。この複合現実システムにより、ユーザーは現実でありながらも見ることができないタッチセンシティブゾーンと正確にやり取りすることができます。ヘッドセットに表示されたこれらのゾーンは、ユーザーが触れるとリアルタイムで反応して、機能を表示したり実行したりすることができます。
Audi activesphere conceptは、完璧なオールラウンドモデルとして、パーソナルモビリティと持続可能性が相反するものではないことを証明し、未来志向のアウディのお客様の高い要求に応えます。さらに、アウディブランドの美しいデザインとダイナミズムを極めて高いレベルで提供し、未来志向のテクノロジーと組み合わせたクルマを望む方にも訴求します。これらのお客様にとって、Audi activesphere conceptは、従来の境界を越える魅力的なビジョンを実現するクルマとして受け入れられるでしょう。
力強く美しい – エクステリアデザイン
そのサイズ(全長4.98m、全幅2.07m、全高1.60m)より、Audi activesphere conceptは、プレミアムセグメントに属します。電気自動車の特徴でもある2.97mの長いホイールベースは、乗員の足元に広々としたスペースを提供します。前後のオーバーハングが短く、全体として数値以上にコンパクトな印象を与えます。様々な角度から見ると、Audi activesphere conceptは、まるで1つの大きな塊から削り出したかのように見えます。
22インチの大径ホイール、印象的な最低地上高、アウディらしいフラットなキャビン、そしてダイナミックなルーフラインにより、そのプロポーションはスポーツカーを想起させます。285/55タイヤは、あらゆるタイプの地形に対応し、そのトレッドパターンは、activesphereがオフロードも走行できることを示しています。さらに、オフロード走行時は冷却性能を最適化するために開き、オンロード走行時は空力性能を最適化するために閉じる、可動部があるホイールが装着されます。左右のフロントドアに設置されたエレガントでスタイリッシュなリアビューカメラも、空気抵抗を最小限に抑えるように特別に設計されています。
明確なエッジが存在しないデザインにより、凸面と凹面がスムーズにつながり、ボディパネル全体にソフトな陰影がもたらされています。サイドとリアから見ると、リアのホイールハウスは水平基調のデザインが採用され、このコンセプトカーのダイナミックなポテンシャルを表現しています。
ガラス面は車体の多くの部分を占めていますが、ガラスが採用されているのはルーフ部分だけではありません。activesphereのフロントエンドは、ブランドの顔であるシングルフレームを特徴としています。このグリルは透明ガラス製で、大型のフランク(フロントフード)を通して、乗員に見通しの良い前方視界を提供します。
ドア下部の側面にもガラスが採用され、activesphereでオフロードを走行するときに、自然の景色とインテリアが一体化した走行体験を生み出します。カーブを描く幅広いテールゲートにも、リアライトが組み込まれ広範囲にガラスが装着されており、ルーフも透明で、インテリアは明るい日差しで満たされます。
エクステリアは、優れたオフロード能力を全身で表現しており、ボリューム感のあるホイールアーチにより、このクルマが可変電子制御式quattro 4輪駆動システムを備えていることを示しています。Audi activesphereの最低地上高は、走行条件に応じて変化させることができます。基本となる地上高は208mmですが、オフロード走行時には40mm高くすることができます。同様に、オンロード走行時には40mm低くすることができます。これは、高速走行時の重心の低下と空力性能の両面でメリットがあります。オフロード走行時のAudi activesphereのアプローチアングルは18.9°、ディパーチャーアングルは28.1°です。
地上高の可変システムは、2000年以来、Cセグメントおよびその後のBセグメントで熱狂的なファンを獲得してきたアウディのモデルファミリーAudi allroadを想起させます。このファミリーは、第一世代から、デザインの重要な特徴として、車高調整機能を備えたエアスプリング サスペンションを装備し、車両下部にはアンダーガードを装着して、オフロードモデルの堅牢性を表現してきました。すべてのallroadモデルで同様に重要な役割を果たしてきたのが、Avantパッケージオプションです。
activesphereは、典型的なSportbackスタイルに、allroadのデザインエレメントとテクノロジーを融合した最初のクルマです。このため、アウディはallroadとは対照的に、この新しいボディバリエーションを「active Sportback」と呼んでいます。
allroadのテーマを採用した新しいバリエーションであるAudi activesphere conceptは、フロントとリア、サイドエリアのドア下部にアークティックティール(Arctic Teal)と呼ばれるダークカラーの高光沢塗装仕上げを施し、フロアアセンブリーとキャビンを視覚的に並列に見せるマットな表面を特徴としています。この部分には、互いに平行に配置され、わずかにオフセットされた垂直スタッドを備えた金属製のストリップが一体化されています。これらのエレメントは、車高が上がると展開して、オフロードモードが選択されていることを視覚的に示します。
SphereシリーズのAudi grandsphere conceptと同様に、Audi activesphereのドアは、フロントとリアのAピラーとCピラーに装着され、Bピラーはありません。この革新的なドアは、乗員が車両に乗り込むときに、インテリアの空間全体が開放されることをアピールしています。
シングルフレームの左右上方には、スリムなヘッドライトユニットが設置されています。このライティングユニットは、アウディの4リングスロゴを反映したデザインを採用しており、2つのリングの交点を拡大および分離することによって瞳を形成しています。このAudi eyeと呼ばれる新しいライトシグネチャーは、Audi grandsphereで初めて採用されました。activesphereでは、このシグネチャーがさらに進化し、オンロードとオフロードのドライビングモードに、それぞれ独自のバリエーションが設定されています。デイタイムランニングライトとリアライトは、超微細マイクロLEDテクノロジーを使用して、精細度とコントラストをさらに高めています。
Sportbackとアクティブバック – 可変リア アーキテクチャー
Audi activesphere conceptは、従来の常識を超えるクルマで、ボディ形状を変化させる機能を備えています。特にリアセクションは、お客様のアクティブなライフスタイルを反映しており、Sportbackのエレガントでスポーティなシルエットを犠牲にすることなく、大型のスポーツギアを積載することが可能です。
必要に応じて、透明なリアウィンドウスライドをルーフとほぼフラットな状態にスライドさせることができます。同時に、リア下部の垂直部分が、手前、水平に展開します。これにより、電動自転車用のブラケットを備えたアクティブバックと呼ばれる荷台が出現します。リア側面のCピラーは、activesphereのダイナミックなシルエットを保つために変化することはありません。また、リアシート後方のラゲッジフロアから電動バルクヘッドが展開して、キャビンを雨や風から保護します。
ルーフ構造の中央には、スキーラックが組み込まれています。定位置では完全にルーフとフラットな状態になっておりほとんど見えませんが、必要に応じて展開することで、スキーを安全に取り付けて運ぶことができます。
インテリア優先 – 人に焦点
Sphereファミリーは、各モデルとも独自の個性を持っています。一方、Audi skysphere、grandsphere、urbansphere、そして今回登場するactivesphereのインテリアには、共通のテーマが採用されています。この新世代の車両では、諸元表のハイライトは、最高出力や最高速度、ハンドリング性能ではありません。発想の起点はインテリアにあり、移動中の過ごし方と体験です。乗員のニーズと欲求が空間を形成し、これがアーキテクチャーや機能へと発展します。
この価値観の変化により、デザインプロセスにも変化が現れました。開発の初期段階で、焦点はインテリアとそのデザインに向けられることが確認されました。そこからパッケージやプロポーション、エクステリアのラインがデザインされていきます。
機能的でミニマリスト - インテリア
整然とレイアウトされた室内。これは大きくドアを開き、Audi activesphereのインテリアに乗り込んだときの第一印象です。ここでは、垂直および水平基調のパネルが直角に交わった空間アーキテクチャーが採用されています。
インテリアゾーンは水平方向に配置されたコントラストカラーが特徴で、シート面とドア、フロントパネルには温かみのあるラバレッドカラーで統一され、ダークカラーのエクステリアと見事なコントラストを醸し出しています。サイドウィンドウから室内を覗き込んでも、同じ印象を受けます。このセントラルゾーンの上下には、ダーク系のカラー(ブラック、アンスラサイト、ダークグレー)も採用されています。
4座のセパレートシートは、高い位置にある長いセンターコンソールを延長するかのように配置されています。センターコンソールと平行に設置されたシートシェル内側の上端は、アームレストとして機能します。デザイナーは、シート座面、背もたれ、ショルダー部分を3つの別個の円周シェルとしてデザインしました。このシートは、一目見ただけで、優れた横方向のサポートを実現していることが分かります。また、宙に浮いているように見えるため、機能的な自動車用シートと、エレガントなラウンジチェアのような雰囲気のバランスが保たれています。
Audi activesphere conceptが自動運転モードで走行しているときは、ダッシュボード、ステアリングホイール、ペダル類は見えない位置に格納されます。特にフロントシートでは、ドライバーの前に、フロントエンドまで広がる開放的なスペースが出現します。クリアな視界を確保するために、ひとつのフレームの中に完全な1枚のガラスを採用しているので、遮るもののない前方視界を乗員に提供します。
ダッシュボード自体は、ウッドパネルを介して大きなサウンドバーとして機能するだけでなく、展開・格納の両ポジションで、スマートなエアベントとして機能します。
ドライバーが自ら運転する場合は、ダッシュボードとステアリングホイールがフロントウィンドウ下から展開します。ドライバーは、人間工学に基づいた理想的なドライビングポジションに調整することができます。ドアに設置されたMMIタッチレスコントロールは、ウィンドウの開閉やシートの調整などを、目と手で操作することができます。
activesphereのアーキテクチャーと独自のスペース感覚は、主に高い位置にある長いセンターコンソールによってもたらされます。もちろん、電気自動車では、センタードライブシャフトを通すためのコンソールは必要としませんが、その代わりに、収納スペースと飲み物を冷却または加熱するオンボードバーが設置されています。トップカバーは透明で、ボトルやグラスが見えるだけでなく、ボリューム感のあるコンソールをインテリアに視覚的に統合しています。さらに、頭上のセンターコンソールには同じ長さのルーフコンソールが設置され、すべての乗員が簡単に手の届くところに、複合現実システム用の4つのARヘッドセットが配置されています。
Audi Dimension - 完全に新しい操作コンセプト
新たな地平を切り開くAudi activesphere conceptの特徴は、クルマとユーザーの間のインターフェイスにも当てはまります。新たに採用されたシステムは、物理的現実とデジタル領域を組み合わせて、Audi dimensionsと呼ばれる新しい世界を創出しています。
新しいシステムの中心となるのは、革新的な複合現実ヘッドセットで、ドライバーと乗員が個別に利用できます。ユーザーはAudi activesphereの車内で、包括的なデジタルエコシステムにアクセスすることもできます。初期のVRゴーグルは現実世界の要素を一切含まない、バーチャルリアリティのみを描写していました。しかし、テクノロジーは拡張現実へと進化し、現実世界にバーチャルコンテンツが重ねられるようになりました。そして、複合現実は、バーチャルコンテンツを現実世界の空間へと取り込み、3次元で表現できるようになりました。将来的に複合現実は、柔軟性、精度、表示可能なコンテンツの点で、ARヘッドアップディスプレイの可能性をまったく新しいレベルに引き上げることになるでしょう。
Audi activesphere conceptは、先駆的な世代のテクノロジーを採用した最初のクルマであり、現実世界とデジタルワールドを重ね合わせた次元に、インタラクション、つまり相互作用の次元を追加します。前例のない光学精度、最高の解像度、優れたコントラストを備えたこのシステムは、肉眼では見えないコントロールパネルとディスプレイを、ユーザーの視野にもたらします。
最初に、ユーザーは情報提供のみを目的としたバーチャルコンテンツを見ることができます。ユーザーが情報に目を向けて関心を示すと、システムはより詳細な情報を表示します。コンテンツは、ユーザーがその情報に注目してジェスチャーで示すと、アクティブでインタラクティブな要素に切り替わります。
ユーザーの視線に従って直感的に手を動かすと、車両の機能を操作することができます。ユーザーインターフェイス(ヘッドセットのバーチャルディスプレイ)は、従来の計器のようにリアルタイムで変化に反応します。非常にユーザーフレンドリーな機能であるバーチャルコントロールは、ユーザーに向かって動くため、座っている位置に関係なくユーザーインターフェイスを快適に操作することができます。
Audi activesphereの整然とした広いインテリアでは、従来のクルマのコックピットでよく見られるように、キーボードの操作やバッテリーのためにリアシートに移動する必要はありません。ユーザーが必要とする場合にのみ、様々なエレメントが表示され、現実世界と同じように直感的に操作することができます。重要な点は、車両の多彩な機能は、現代のクルマのように、ディスプレイや物理的なスイッチで構成されているわけではないことです。それらは、関連するエレメントのすぐ前に、論理的に配置されます。2つの例を挙げると、エアベントの前に設置されたA/Cコントロールや、スピーカーの上に設置されたエンターテインメントおよびサウンドのインタラクティブパネルです。
しかし、このテクノロジーの可能性は無限大です。例えば、オフロードモードでは、高解像度の3D地形グラフィックスを実際の風景に投影し、ナビゲーションや目的地に関する情報を表示することができます。交通安全情報、つまり交通渋滞や滑りやすい道路に関するアラートも、同様に使用できます。
ニーズとタスクに応じて、ドライバーと乗員はそれぞれの複合現実ヘッドセットで、完全に個別のコンテンツが提供されます。ドライバーがハンドルを握って運転に集中している間に、他の乗員は目的地でのアクティビティを調べたり、準備をすることができます。
同時に、エアコンディショナーで各シートエリアの温度や風量を調整したり、各乗員が個別に使用したりできるサウンドシステムの音楽セレクションを閲覧することもできます。
ヘッドセットは、activesphereのインテリアの形状に合わせて正確にデザインされているため、バーチャルディスプレイをセンターコンソールに投影して、ウェブコンテンツを表示させることもできます。複合現実ヘッドセットのセンサーは、インテリアをミリ単位の精度で測定するため、バーチャルコンテンツを個人の要件に応じて重ね合わせることが可能で、乗員同士がやり取りすることも可能です。
ヘッドセットユーザーと車両間の接続は、エコシステムだけでなく、車外でも数多くの可能性を提供します。例えば、ナビゲーションルートや車両のメンテナンス情報は現在、自宅のリビングルームでくつろぎながら、ノートパソコンやタブレットで準備することができますが、将来的には、必要なハードウェアは複合現実テクノロジーとヘッドセットだけになります。また、activesphereの乗員はヘッドセットをクルマから持ち出してスキー場に出掛け、自転車での移動をナビゲートしたり、下り坂でスキーをするときに理想的なルートを見つけたりすることができます。
バッテリーの航続距離、最寄りの充電ステーションといった車両そのものに関する情報は、車内外両方からアクセスできます。また、必要に応じて、タイヤの空気圧低下などの事前警告や、ルート選択の基準となる天気予報機能も備えています。
PPE – カスタマイズされた駆動テクノロジー
Audi activesphere conceptは、アウディの最も革新的な電気自動車用プラットフォームである、プレミアム プラット フォームエレクトリック(PPE)をベースにしています。寸法とパフォーマンスレベルは、PPEの要件に適合しています。
Audi grandsphereおよびAudi urbansphere conceptと同様、activesphere conceptも市販化に向けてこのモジュラーシステムを利用します。PPEはアウディのリーダーシップにより、ポルシェAGとともに開発が進められており、2023年末までに、PPEをベースにした最初のアウディ市販モデルが発表される予定です。PPEは電気自動車専用に設計されているため、このテクノロジーのすべての利点を最大限に活用して、車両の走行特性、経済性、パッケージオプションを最適化することができます。
その結果、アウディは、量産セグメントのBおよびCセグメントに車両を投入する際、電気自動車のラインナップを効果的に拡大することができます。さらに、スケールメリットを活用することで、ラグジュアリークラスのテクノロジーと幅広いモデルバリエーションを、プレミアム市場では他に類を見ない幅広いモデルラインナップに展開することが可能になります。
PPEは、これまでに例のない幅広いモデルに対応できるように設計された最初のプラットフォームです。これには、背の高いSUVやCUV(クロスオーバー ユーティリティ ビークル)だけでなく、寸法やホイールベースがAudi activesphere conceptとほぼ同じ、Audi A6シリーズといった車高の低いアウディの主力製品も含まれています。
PPEの重要な要素は、前後のアクスル間に搭載されたバッテリーモジュールです。Audi activesphere conceptでは、約100kWhのエネルギー容量を備えています。前後アクスル間の車幅全体を有効に活用することで、比較的フラットなバッテリーレイアウトを実現できます。
四輪駆動のAudi activesphere conceptの前後のアクスルに搭載された電気モーターは、合計325kWの出力と720Nmのシステムトルクを発生します。フロントおよびリアサスペンションには、5リンクタイプが採用されています。さらに、このコンセプトカーは、アダプティブダンパーを備えた、アウディアダプティブ エアサスペンションも装備しています。
800Vで急速充電
将来すべてのPPEモデルの駆動テクノロジーの中心的要素となるのが、800Vの充電テクノロジーです。これによりAudi e-tron GT quattroのバッテリーと同様に、急速充電ステーションを使用すると、最大270kWの出力で、非常に短時間でバッテリーを充電することができます。アウディは、PPEとともにこの革新的なテクノロジーを、ミッドレンジおよびラグジュアリーセグメントの市販モデルに初めて導入します。
PPEテクノロジーにより、内燃エンジン搭載モデルの従来の給油時間に近い充電時間を実現することができます。これにより、わずか10分で、300km以上走行するための十分なエネルギーを充電することが可能です。
さらに25分未満で、容量100kWhバッテリーを5~80%まで回復させることができます。一充電走行距離が600kmをはるかに超えるAudi activesphereは、長距離ツアラーとしての資質を十分に備えています。
※本リリースは、AUDI AG配信資料の翻訳版です。
内容は予告なく変更されることがあります。