- Audi Sportの革新的なプロトタイプが2回目のラリーに挑戦
- アラブ首長国連邦で開催されるダカールとは異なる条件の砂漠のラリー
(ドイツ本国発表資料)
2022年2月25日、ノイブルク アン デア ドナウ:1月のダカールラリーで4つのステージ優勝を果たしたAudi RS Q e-tronが、次のラリーに挑戦します。3月6日から10日まで、電動ドライブトレイン、高電圧バッテリー、効率的なエネルギーコンバーターを備え、砂漠を走るために開発された革新的なプロトタイプが、アブダビ デザートチャレンジに参戦。FIA世界ラリーレイド選手権の第2ラウンドとなるこのラリーに、Team Audi Sportファクトリードライバーのステファン ペテランセル/エドゥアール ブーランジェ組が挑戦します。
ステファン ペテランセルは、FIA現会長のモハメド ビン スライエムが1991年に立ち上げたこのラリー(当時の名称はUAEデザートチャレンジ)ですでに7回優勝しています。フランス人ドライバーペテランセルは、1996年にモーターサイクル部門でこのラリーを初制覇すると、その後は自動車部門に転向し、2002年以降に6回の優勝を果たしており、直近では2019年に、コドライバーを務める妻のアンドレアとともに、アブダビ デザートチャレンジを制しています。Audi Sport GmbHマネージングディレクター兼アウディ モータースポーツ部門責任者のユリウス シーバッハは、次のように述べています。「ステファン ペテランセルは、特にこのイベントで最高レベルの経験をアウディにもたらしてくれます」「Audi RS Q e-tronとともにダカールでデビューしたステファン ペテランセルとコドライバーのエドゥアール ブーランジェは、ステージ優勝とチームプレイという2つの面で際立った存在感を示しました。彼らは、挫折に直面しても一流のスポーツマンシップを示し、全力でチームへの貢献に専念しました。2回目のラリーイベントとなる次回のアブダビでは、私たちに何が可能なのかを示します」
南側をサウジアラビアと接するアルダフラ地域で開催されるこのラリーでは、5つのステージが設定され、9週間前にダカールで開催された初戦よりもはるかに短い距離で争われます。毎日のステージの長さは217〜318kmで、合計の走行距離は1,342kmです。リエゾンステージを含めたラリーの合計走行距離は1,933kmで、SS区間の割合は69%と非常に高くなっています。全体的に見るとコンパクトなラリーですが、ステファン ペテランセルは、このイベントを決して過小評価していません。「これまでの経験では、このラリーのルートの約80%は広大な砂丘の山で開催され、残りの20%は走行跡がまったくない、平らな砂地です。ちなみにダカールでは、最大60kmも続く砂丘がありました」とペテランセルは語っています。「また1月よりも暑さが厳しくなっています」
この事実は、アウディとそのチームパートナーであるQ Motorsportに新たな課題をもたらします。今回、Audi RS Q e-tronは、ダカールラリーで遭遇したことのない気温でも戦えることを証明しなければなりません。第2に暖かい砂は柔らかくなります。長い砂丘のルートと組み合わせた場合、この要因はエネルギー消費量の大幅な増加を引き起こします。「私たちのエネルギーシステムは、1月のラリーでは非常にうまく機能しました。しかし、アブダビでのエネルギー消費量は明らかに増加するでしょう」とペテランセルはコメントしています。さらに柔らかい砂の上では、より簡単にスタックすることが挙げられます。アウディのファクトリードライバーであるペテランセルは、急で長い砂丘の上り坂では、電気駆動システムにアドバンテージがあると考えています。「砂丘の頂上は最も難しいポイントです。速度が遅すぎると、タイムをロスするか、スタックする原因となります。逆に速すぎると、予期せぬ障害物を避けられない危険があります」とペテランセルは言います。「従来のラリーカーでは、何速で走行するのかを常に決定する必要があるため、ミスを誘発する可能性があります。その一方で、Audi RS Q e-tronの連続可変ドライブは、常に高いトルクを維持することができます」
アブダビでのレースは、他の面でもダカールラリーとは大きく異なっています。それは、伝統的にナビゲーションが簡単なことです。今回のロードブックには、しばしば見つけるのが困難な、WPM(ウエイポイントマスク)は設定されていません。代わりに、これらの仮想地形マーカーは、主催者のナビゲーションエイドに明確に示されます。これは、エドゥアール ブーランジェのような熟練コドライバーならではのきめ細かなナビゲーションと、そうでないコドライバーとの差が少なくなることを意味しています。
ステファン ペテハンセル/エドゥアール ブーランジェ組は、1月にステアリングを握ったマシンと同じAudi RS Q e-tronで参戦します。シャシー番号104のこの車両は、ダカールラリー後もアラビア半島に保管されていました。最初に、このラリープロトタイプはドバイへと輸送されたのち、1月に開催された「フラット12」イベントで、ドバイ24時間レースで優勝したAudi R8 LMSとともに展示され、その後このRS Q e-tronは隣接するアブダビへと輸送されました。2回目の大会では、野心的な目標を掲げています。「ダカールの後半は、まったくトラブルなし走行することができ、このラリーのハイライトとなりました」とステファン ペテランセルは語っています。「今回、私たちは初表彰台を目指しています」
世界中のファンは、今回のレースでも、詳細な戦況を知ることを楽しみにしています。アウディは、1月に好評を博したFacebookの「Inside Show」を続け、「audimedia.tv in Abu Dhabi」でもレースの模様をお伝えします。この映像では、プレゼンターのモリー ペティットが、その日のレースの見どころ、レース背景の情報、インタビューを含むショーを通じて情報を発信します。高解像度の画像、ビデオ、メディア情報は、メディアデータベースで入手できます。アウディはまた、Facebook、Twitter、Instagramのソーシャルメディアチャネルでも、RS Q e-tronの2回目の挑戦の模様を配信します。
※本リリースは、AUDI AG配信資料の翻訳版です。