- アウディの取締役会メンバーがメキシコでの新型Audi Q5生産開始に立ち会い
- アウディCEOルパート シュタートラー:「アウディの歴史におけるマイルストーン」
- 生産担当取締役のヒューバート ヴァルトル:「バーチャル技術を駆使して設計が進められた初の工場」
- 世界中の市場に毎年最大15万台のプレミアムSUVを供給
- 工場への投資額は10億ユーロ以上
アウディは、生産拠点をさらに世界に広げていくことで、グローバルマーケットでの成長を続けていこうとしています。先週の金曜日、アウディの取締役会メンバー数人が、北米大陸におけるアウディ社初の自動車組み立て工場の開設に立ち会いました。メキシコのプエブラ州サンホセ チアパスにある新工場で、アウディは新世代のAudi Q5を生産し、世界中のマーケットに供給していくことになります。工場の生産能力は約15万台/年で、今年の暮れまでに、アウディメキシコにより、4,200人の従業員が雇用されることになります。
アウディは、メキシコに生産拠点を持つ初のプレミアムカーメーカーになりました。「メキシコ工場の開設は、我々の会社の歴史におけるマイルストーンであり、国際化を推進するアウディにとって、大きなステップといえます。これは、アメリカ大陸におけるもっとも近代的な工場のひとつです。アウディは、この生産設備により、世界中のお客様に製品を供給する重要な拠点を確立することができました」と、アウディ社の取締役会会長のルパート シュタートラーは述べています。メキシコは、50を超える国々と合計12の自由貿易協定を結んでおり、自動車メーカー及び部品サプライヤーにとっては、理想的な経済条件を得られる国のひとつといえるでしょう。
シュタートラーは、同社の取締役を務めるヒューバート ヴァルトル(生産&物流担当、アウディメキシコの会長も兼務)、トーマス シギ(人事担当)、ベルント マルテンス(購買担当)、及びプエブラ州ラファエル モレノ ヴァレ知事、サンホセ チアパスのホスエ マルティネス サントス市長とともに、新型Audi Q5の公式な生産開始を祝いました。「我々にとってこの工場は、10億ユーロを超える投資の対象というだけでなく、我々と共にこの事業をここまで導いてきた、この地域及びこの地域の人々に対する約束の証といえます」と、シュタートラーは続けています。
「メキシコの新工場は、“アウディ スマート ファクトリー”のコンセプトを具現化した生産施設のひとつであり、史上初めて、コンピューターシミュレーションを介して、行程がバーチャルに検証されています」と、生産担当取締役のヴァルトルもコメントしています。「我々はそうすることで、工程全体を最適化して、従来と比べて30パーセントも早く操業にこぎつけました。」自動車業界においてこれは、ひとつの記録といえます。
アウディは工場を設計する上で、最新のテクノロジーを駆使しました。工場は、最初にバーチャルな空間のなかで、細部に至るまで精密に形作られました。それは、様々な分野の設計者たちが、工場の設計について、同時に検討が行えるようにするためです。その結果、アウディは、400ヘクタールの敷地のなかに、プレス工場、ボディ工場、塗装工場、及び組み立てラインから構成される自動車工場を、わずか3年半という記録的な短期間で建設することに成功しました。ここでは、超現代的な工場設備ときわめて効率的な物流システムにより、年間15万台のAudi Q5を生産することが可能です。塗装工場では様々な水処理技術や革新テクノロジーを導入したことで、汚水の排出もなくなりました。新しい設備のおかげで水やガスや電力の消費も大幅に減り、資源効率のいい生産が可能となっています。
工場敷地のすぐ隣に、協力メーカーの施設を集めたエリア(サプライヤーパーク)が設置されており、そこで、部品メーカーと物流会社のあわせて7社が、Audi Q5の生産スタートに合わせ操業を開始しています。この「JIS(ジャスト イン シーケンス)パーク」により、部品メーカーの建物と組み立てラインが短い距離で結ばれることになり、生産工程に時間どおりの部品デリバリーが実現しています。アウディは生産開始の時点で、新型Q5の部品の70パーセント以上をNAFTA(北米自由貿易協定)地域から調達しており、今後も時間をかけて、現地調達比率を増やしていく計画です。すでに合計で100を超える企業が、メキシコで生産されるAudi Q5のために部品を供給しています。
アウディはまた、企業としての社会的責任として、地域の人々をサポートしています。これまでに、地元地域から3,300人以上の従業員を雇用しており、新設した教育センターで専用のトレーニングコースを用意して、学ぶ機会も提供しています。そこではすでに、5,300回のトレーニングコースが実施されました。さらに、750人以上のメキシコ人従業員をドイツに招いて、より高度なトレーニングも実施しており、その時には、経験を積んだ従業員を指導役にしてサポートしています。若い有能な人々に対しては、毎年約80の職場で実施している見習い技能者のためのデュアルトレーニング制度、インターンシップ プログラム、EMAスカラシップ(ドイツ留学支援)、「プログラマ デ エスペシャリスタス」(新社会人及び入社希望者に業務体験を提供する制度)など、様々な形でエントリーの機会を提供しています。
新型Audi Q5は、アウディセダンのスポーツ性に、多目的に使えるキャラクター、フレキシブルに使えるインテリアを融合したプレミアムSUVです。さらにコネクティビティ、エネルギー効率、ドライバーアシスタンスシステムの分野でも、セグメントの新しい基準を打ち立てています。現在までに世界中で160万台販売されているAudi Q5は、同セグメントのプレミアムSUVのなかでもっとも成功しているモデルです。なお、中国とインドでは、今後もそれぞれの市場向けに、現地での生産が継続されます。
(この資料はAUDI AG配信プレスリリースの翻訳版です)