● 「モビリティの次なる飛躍のステップ」を議論–
● 4つの都市における変革に関するテーマに挑戦
2014年4月10日 ベルリン/シュトゥットガルト – 4つのプロジェクトにより、未来の都市モビリティへの方向性が示されました。この方向性は、アウディ アーバン フューチャー イニシアチブにおいて都市設計家、建築家、社会学者、そしてモビリティの専門家たちによる研究や議論から導き出されたものです。「モビリティの次なる飛躍」というテーマに対し、異なる分野の専門家たちからなる4つのチームが今年のアウディ アーバン フューチャー アワードに挑戦し、ベルリン、ボストン、メキシコシティ、ソウルの4つの都市における変革に関するテーマを立証することになります。このコンペティションの参加者は、現在の特定の都市開発プロジェクトに関わります。今年10月、最も素晴らしい提案に対して、各国から集まる審査員によりアウディ アーバン フューチャー アワード2014が授与されます。
AUDI AG取締役会会長 ルパート シュタートラーは、シュトゥットガルトで行われたi-モビリティ会議のオープニングで、「未来のモビリティはただの理想や空論ではありません。ドイツの自動車業界は、都市部や地方の行政と課題を共有する必要があります。モビリティの革命は21世紀において大変大きな可能性のある分野です」と述べました。そして現在、建築家、都市設計家、モビリティ専門家、科学者、また若いベンチャー起業家など様々な分野のエキスパートたちで構成されるチームにより実際のプロジェクトとして行われている4つのテーマを紹介しました:
テーマ1. モビリティ(可動性)とイモビリティ(不可動性)の境界線はなくなってゆく
技術の進歩は、自動車だけではなく都市開発にも好影響をもたらしています。これからの課題は、革新と都市のインフラを共に設計していくことです。
ボストンでは都市設計家のフィリップ パーソンズが、同じく都市設計家でデザイナーのジャンヌ コーネイル、交通設計家のフェデリコ パロロットと共にこのテーマに挑戦しています。彼らはこれまでで初めて、例えば自動パーキングシステムのような自動車技術により、都市のインフラにおいて空間や効率性が計画的に管理できるようになることで、都市環境にどのように貢献できるのかを研究します。
テーマ2. リアルとバーチャルの融合
私たちの街は今バーチャルに対するインターフェースを必要としています。すべてがインターネット上に存在する今日の世界では、関係するものすべてにIPアドレスが割り振られ、車両もこれらすべてとコミュニケーションを取ることができ、私たちの生活をより簡単に、シンプルに管理することができます。
ソウルでは民族誌学者で経験豊富なデザイナーのスン グル ホァン、デザイナーのヨンキュー ユー、そして都市設計家でHongik大学教授のチョー テック ヨンが、車からすべてのものへ、またすべてのものから車へアクセスできる社会において、車両はどこまで究極のモバイルデバイスになり得るかについて研究します。ソウルのファッショナブルで最先端なカンナム地区のトレンドセッターたちに向けて、一台で同時にデジタルシティのインターフェース、そして社会と相互に繋がるメディアでありエンターテイメントマシンとなる車両を開発します。アウディはスマートディスプレイやAudi connect、そしてデザインの分野で技術を提供し、プロジェクトをサポートします。
テーマ3. 個人と集団は共存可能
車はその個体としての機能を持ちながら、都市部のモビリティシステムにおいても機能します。ひとの個人的な自由と、社会の一員としての責任は同時に全うしなければなりません。どちらも相互に必須条件なのです。
個としての特徴を保ちつつ、車両は都市のモビリティに対してどのように存在価値を提供できるか – これがベルリンでのテーマです。ここドイツの首都では、建築家のマックス シュヴィターラ、Schindler AGのイノベーションマネージャー、Dr ポール フリードリ、そして神経科学者で生物工学者のDr アーント ペヒシュタインが、テーゲル空港内に作られるUrban Tech Republic(都市技術共和国)と繋がるモビリティを提案します。このプロジェクトでは、自動運転などのアウディの革新技術が重要な役割を果たします。
テーマ4. サステナビリティ(持続可能性)と進歩は相反しない
技術の進歩により私たちは街をより持続可能にしてゆくことができます。騒音を減らし、空気をきれいにし、生活空間を広げ、生活の質を高める – これが、私たちが未来のモビリティに求めるものです。これまで混雑とストレスの溜まる移動に象徴されていた都市部は、新しい技術により生まれ変わります。
メキシコシティではHarvardの教授、ホセ カステイージョ、シンクタンクLaboratorio Para La Ciudadの所長、ガブリエラ ゴメス-モント、IT科学者カルロス ゲルシェンソンにより、交通の流れや状況のインフォメーションを、クラウドソーシング技術を使って分析します。
各チームは10月までそれぞれの課題に取り組みます。その後、世界中の様々な分野から選ばれた審査員により、アウディ アーバン フューチャー アワード2014の受賞プロジェクトが決定され、受賞者には100,000ユーロが授与されます。
4年前に行われた最初のアウディ アーバン フューチャー アワードにより、都市モビリティに関するオープンな議論が始まりました。次のステージでアウディは5つの都市に関するそれぞれに特有の問題点を研究しました; 受賞プロジェクトは実際に各都市でのモビリティに役立っています。今年のアワードでは、あらかじめ結論を持つことなく、未来の都市モビリティにおける課題に挑戦していきます。
これからの数か月間、ノミネートされたすべてのプロジェクトはアウディ アーバン フューチャー イニシアチブのウェブサイト(www.audi-urban-future.com)に詳しく掲載されます。ブログではチームメンバーが自ら説明したり、プロジェクトの進行状況についてビデオやシミュレーションを使ってレポートをします。ベルリンのテーゲル空港内の都市技術共和国(UTR)をドイツの首都内の様々な交通のハブに繋げるプロジェクトに取り組む建築家のマックス シュヴィターラは、「多くの課題はまだ未解決ですが、私たちは既にメンバー同士の素晴らしいチームワークを発揮し、毎日何かを学んでいます」と述べています。