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2013/06/17Motorsport

Audi、ル・マン24時間耐久レースで12回目の総合優勝を狙う

● 3台のAudi R18 e-tron quattroが出場
● アウディはこれまでに11回の優勝を獲得
● Dr. ウォルフガング ウルリッヒ:今年はより一層チャレンジングなレース展開を予想
 
6月14日 インゴルシュタット: 6月22-23日、アウディは開催90回目を迎える伝統あるル・マン24時間耐久レースに、通算15回目の出場をします。今年は多くのレギュレーション変更が実施されたためアウディにとっては非常にチャレンジングなレース展開が予想されます。

2013年のル・マンはその歴史に大きな意味を残す年となるでしょう。偉大なるこのレースは、今から90年前に始まりました。世界耐久選手権の現チャンピオントリオ、マルセル ファスラー / アンドレ ロッテラー / ブノワ トレルイエ(スイス/ドイツ/フランス) の3人は、ゼッケン1号車のAudi R18 e-tron quattroで出場します。過去2年で連続優勝している彼らは今年も優勝して連勝記録を延ばし、ハットトリックを決めたいと願っています。その願いが叶えば2000年、2001年、2002年で3回連続優勝を成し遂げたフランク ビエラ / エマニュエル ピロ / トム クリステンセンに並ぶ大記録達成となります。

ル・マンの最多優勝記録(8回)保持者であるトム クリステンセンも、現在のチームメイトのロイック デュバル(フランス)、アラン マクニッシュ(イギリス)と共に、優勝を狙っています。このトリオは、今年4月にシルバーストーンで行われたFIA世界耐久選手権(WEC)の開幕戦で優勝していますし、クリステンセンとマクニッシュは、昨年のル・マンで2位を獲得しています。

ゼッケン3号車のAudi R18 e-tron quattroも、もちろん優勝を狙っています。マルク ジェネ(スペイン)は2009年のル・マン優勝経験者で、オリバー ジャービス(イギリス)は昨年のル・マンで初の表彰台を獲得すると共に、今年3月のセブリング12時間レース(アメリカ)でAudi R18 e-tron quattroで優勝を果たしています。彼らとトリオを組むルーカス ディ グラッシ(ブラジル)は、初参加となります。ル・マンは初参加となるグラッシですが、彼は昨年9月にはじめてアウディチームから参戦したWECデビュー戦で表彰台を獲得しています。今回のル・マンで実績が評価され、全員合計でのべ17回の優勝獲得という素晴らしい経歴を誇るアウディドライバー陣の仲間入りを果たしました。

一方、アウディモータースポーツ代表のDr. ウォルフガング ウルリッヒとLMPプロジェクトリーダーのクリス レインケが率いる技術サイドも、今年もっとも過酷なレースに臨んで入念な準備を行っています。ル・マンに向けてAudi R18 e-tron quattroは、エンジン、ハイブリッド システム、超軽量技術その他の観点から、徹底的に改修が施されました。さらに、ル・マン仕様の特別なエアロダイナミクスも装着しています。

ハイパフォーマンスLEDヘッドライトを軸にしたマトリックス ビーム技術や、有機LEDを使用したデジタル リアビュー ミラーを初めとする数々の新機構を採用することで、アウディは最新技術の先駆者として知られています。過去30年以上に渡り、アウディはモータースポーツで培った数多くの革新的技術を、市販車に反映させ続けています。具体的には、quattro 4WDシステム、TDIおよびTFSIエンジン、さらには革新的アクティブ セイフティ機能等をあげることができます。
WECチャンピオンのアウディと、そのライバルであるトヨタとの闘いのスコアは、現時点で5対3です。アウディは今シーズン、現在までの全レースで優勝しており次戦のル・マンに向けた6月9日の公式テストでは最速タイムを記録しています。その様な状況において、最大の関心事となるのは、ガソリンエンジンとの性能調整のためにディーゼルエンジンに課せられた制限が、今年の1月以降、より厳しくなっているということです。

レースの模様はユーロスポーツのライブ中継を初め、世界中のテレビで放映されます。インターネットによるwww.audi-motorsport.comでは、3台のAudi R18 e-tron quattroの車載映像やテレメトリー データを含む実況を行います。アウディスポーツのアプリおよびツイッターでは、ライブ で情報を配信します。さらに、フェイスブックを通じて、レースの周辺情報などを配信します。


Dr. ウォルフガング ウルリッヒ アウディモータースポーツ代表:
「今年のル・マンは、我々にとって特にチャレンジングなレースになります。この数ヶ月の間に、数多くのレギュレーション変更が行われ、我々のマシンの走行性能を低くさせ、勝利獲得への状況を非常に難しくさせました。しかし我々はこれまで幾度も実践してみせた様に、この問題をチームワークで解決することにしました。チーム全員が100%完璧な仕事をこなすということです。ピット作業に要する時間を最大限まで短縮し、レギュレーションが我々に課した各種の制限を跳ね返そうと考えています」

クリス レインケ LMPプロジェクトリーダー:
「もっとも重要なレースを迎えるにあたってチーム全体が全力で準備を進めています。それは、これまでのアウディのやり方と同じく、数々の革新的技術を採用しながら進めています。先週行われたテストでは、今年のレースでどのように我々のポテンシャルを発揮するかについて、多くを学べませんでした。今年行われた過去2回のWECのレースでも充分な検証が出来ませんでした。性能調整が行われた今年のル・マンで、いったいどのようなレース展開になるのか、観客や我々が切望するような素晴らしい闘いが生まれるのかを、ぜひとも注目していただきたいと思います。我々はあらゆる準備を行っています」

ラルフ ユットナー アウディスポーツ チームヨーストのテクニカルディレクター:

「伝統あるル・マンが、今年は誰にとっても簡単に勝てるレースになったりしない事を望んでいます。予選ではトップタイムを出す自信がないわけではありません。しかし、最新のレギュレーション変更が与える影響については、実際にレース本番の展開を見てからでないと何も言えません。我々は自らが考え得る戦略を全うする以外に方法がありません。激しいバトルが展開されることを期待しています」


サーキットデータ

コース長:13.629km
レース距離:24時間

予選最速レコード:ステファン サラザン
Peugeot、3分18 秒513=平均速度247.159km/h (2008年6月11日)

ファステストラップレコード:ロイック デュバル
Peugeot、3分19秒074=平均速度246.463km/h (2010年6月13日)

2012年のポールポジション:アンドレ ロッテラー
Audi R18 e-tron quattro、3分23秒787=平均速度240.763km/h (2012年6月15日)

2012年のファステストラップ:ロイック デュバル
Audi R18 ultra、3分24秒189=平均速度240.289km/h (2012年6月16日)


オリバー ジャービスによる、ル・マンのコース解説

「ル・マンのコースは非常に特殊で、特に夜間はチャレンジングです。第1シケインにはハードブレーキングで進入します。ここへのアプローチでトラフィックにつかまると、かなりの時間を無駄にしてしまいます。その次にあるS字コーナーではマシンがダイナミックな挙動を示します。その後には高速コーナー・テルトル ルージュがあり、ユーノディエールの長いストレートに続きます。ユーノディエールの2つのシケイン進入では、超高速からのハードブレーキが必要で、シケイン出口ではマシンのパワーがものを言います。その先にあるミュルサンヌへのブレーキポイントは、すでにコーナーが始まってからです。その後のストレート区間の先には、ダブルコーナーのインディアナポリスがあります。インディアナポリスの第1コーナーはかなりの高速コーナーで、第2コーナーは低速の左コーナーです。コース中もっとも低速で回るコーナーが、アルナージュです。その後にあるポルシェコーナーはもっとも楽しいセクションなのですが、もしここでトラフィックにつかまると、簡単に4-5秒を失ってしまいます。そして最後のシケインを通過するとメインストレートに戻って来ます。ル・マンは本当に素晴らしいコースです」
 
 
レースウイークのタイムスケジュール(現地時刻)

6月19日 水曜日
16:00 – 20:00 フリー走行
22:00 – 00:00 予選1回目

6月20日 木曜日
19:00 – 21:00 予選2回目
22:00 – 00:00 予選3回目

6月21日 金曜日
14:00       アウディ プレスカンファレンス

6月22日 土曜日
09:00 – 09:45 ウォームアップ走行
15:00       決勝レース スタート(24時間)

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