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2015/10/28Company

Audi A4 / A4 Avant —Tokyo Motor Show 2015/参考出展車—

  • このセグメントの新たなベンチマークとして生まれ変わる
  • 「ライトサイジング」コンセプトを掲げて、さらなる燃費技術革新に挑戦
  • 複合材料の採用による軽量ボディ
  • クラス最高の空気抵抗係数 Cd 値 0.23(Sedan)、0.26(Avant)
  • 豊富に用意された安全のためのドライバーアシスタンスシステム

Audi A4 / A4 Avant は、プレミアムミッドサイズカーの世界的ベストセラーであるとともに、アウディ ブランドの中核となるボリュームモデルです。アウディはその最新世代モデルを、東京モーターショー で初公開いたします。Audi A4 / A4 Avant は、いつの時代においてもテクノロジーとデザインの美をき わめて魅力的な形で融合させてきましたが、新型 Audi A4 / A4 Avant においても同様にすべてを徹底し て見直し、また磨き上げることで、このセグメントの新たなベンチマークに相応しいクルマとして生ま れ変わりました。

開発の過程で、プライオリティが置かれたのは CO2 の排出削減です。走行抵抗を減らすために、あらゆ る努力が払われました。その好例がエアロダイナミクスで、新型 Audi A4 Sedan は、クラス最高の空気 抵抗係数(Cd)0.23 を達成しています。Avant も cd 値はわずか 0.26 です。また、従来モデルと比べ ると、ボディサイズは若干大きくなっているにもかかわらず、車両重量はエンジン仕様によっては最大 120kg も削減されています。

新型 Audi A4 / A4 Avant はまた、快適性の面でもこのセグメントの新しいリーダーです。どの席に座っ ても、十分なスペースが確保されています。このインテリアはデザインの面でも魅力的で、ダッシュボ ードの前面には、幅広い帯状のエアアウトレットと、大型のデコラティブパネルが配置されています。

ドライブシステムは、FWD(前輪駆動)と quattro フルタイム 4 輪駆動の 2 タイプ用意されています。 両仕様ともエンジンは 2.0ℓ 直列 4 気筒の TFSI(直噴ガソリンターボ)ユニットが搭載されますが、パ ワー / トルクは FWD 仕様が 140kW(190PS)/ 320Nm、quattro 仕様は 185kW(252PS)/ 370Nm と異なっています。従来型の Audi A4 と比べると、FWD 用 140kW(190PS)ユニットは、新しい燃焼 方式を採用することで燃費効率を大幅に改善しており、quattro 用の 185kW(252PS)ユニットは、従 来の 2.0 TFSI エンジン(211PS)から出力を大幅に向上させています。トランスミッションは、全モデ ル 7 速 S トロニックを搭載。FWD 仕様の S トロニックの採用は今回が初めてです。この新開発の S ト ロニックには、Audi A4 シリーズでは初のフリーホイーリング機能を追加して、燃料消費をさらに抑え ています。

新型 Audi A4 シリーズには、数多くのインテリジェントなテクノロジーが採用されていますが、アウデ ィ MMI の新しいディスプレイと操作コンセプトにより、それら革新的システムの使い勝手がさらによく なっています。アウディバーチャルコックピット、マトリクス LED ヘッドライト、Audi スマートフォン インターフェイス、バング&オルフセンの 3D サウンドシステム、新開発のドライバーアシスタンスシス テム、Audi connect などはいずれも、新型 Audi A4 シリーズのために用意された注目の先進テクノロジ ーです。また、豊富に用意されたドライバーアシスタンスシステムにより、安全性があらゆる面でさら に向上しています。

Technical Information:詳細説明

Cd=0.23:卓越したエアロダイナミクス

新型 Audi A4 シリーズは、エアロダイナミクスの面で、新たなベンチマークを構築しました。Sedan の Cd 値はわずか 0.23 で、Avant でも 0.26 に過ぎません。デザイン面での細かなリファインに加え、新し い発想を取り入れたことで、この素晴らしい値を達成しています。その新しい発想とは「エアの流し方」 で、例えば、バンパー下方のエアインレットの左右外側に別の開口部を設けており、そこからエアの一 部をホイールハウス内に導き、なるべく抵抗の少ない形で外に流すようにしています。また、トランク リッド後端をスポイラーのような形状にしたほか、サイドミラーのステイをドア側に設置し、ミラーカ バーに微かなくぼみを設けることで、風の抵抗を減らしながら、騒音の発生も抑制しています。

もうひとつ、エアロダイナミクス向上で重要な役割を果たしているのがアンダーボディの処理で、エン ジンコンパートメントの下側をフラットなカバーで完全に覆い、パッセンジャーセルとラゲージルーム の下についても、ボディや燃料タンクの金属部分を覆う樹脂のプロテクターを広範囲に取りつけました。 リヤサスペンションのウィッシュボーン型ラテラルアームには特殊なカバーを被せ、さらに各所に小型 のスポイラーを設置して、エアの流れを誘導するようにしています。スポイラー機能を持ったトランク リッドと、この空力処理を徹底したアンダーボディにより、後輪のリフトも低く抑えています。 エクステリアデザイン

新型 Audi A4 Sedan の全長は 4,726mm で、従来型と比べて 25mm 長くなりました。全幅は 16mm 拡大されて 1,842mm になり、全高は従来型と同じ 1,434mm ですが、プレミアムセグメントのセダン のなかではもっとも低い値です。ホイールベースは 12mm だけ延長されて、2,820mm になりました。 新型 Audi A4 Avant は、Sedan と比べると全高が 7mm だけ大きくなっています。全長、全幅とホイー ルベースは Sedan と共通です。

アウディのデザインチームは新型 Audi A4 シリーズに、バランスのいいプロポーションとともに、イン パクトのある風貌を与えることに成功しています。テクノロジーイメージを意識させつつも、優美なス ポーティさが印象的なスタイリングは、アウディの新しい魅力を備えています。

フロントエンドでは、水平ラインとフェンダー上部までカバーするボンネットにより、ボディの幅広さ が強調されています。シングルフレームグリルはより広く低くなり、立体的な造形がなされた 8 本の水 平バーにより、質感と存在感がさらに高まっています。ヘッドライトは、底辺が階段状になった独特の グラフィックを表し、ファイバーオプティクスにより映し出されるシャープなエッジが補助ライトの役 割を果たすとともに、上縁のエッジには、ターンシグナルとしての機能も添えられています。

フェンダーの上端までカバーしたボンネットには、合計 4 本の柔らかい曲線が刻まれており、ヘッドラ イトのコーナーから始まるショルダーラインは、微妙な曲線を描きつつ、ボディサイドを横断してリヤ エンドで反対側のラインと合流しています。アウディの伝統にならって、ウインドーラインから下の部 分とルーフまではおおよそ 2 対 1 の比率になっています。ヘッドライト同様、3D の多面構造を採用し たテールランプは、内側の下方コーナー部分が深く落ち込んだ特殊な形状になっています。

インテリア

新型 Audi A4 / A4 Avant のインテリアは、従来型のそれより、すべてのディメンションが大きくなって います。ショルダー部分の幅と前席乗員のヘッドクリアランスは、それぞれ 11mm、24mm 拡大され ました。室内長は 17mm 延長され、リヤレッグルームは実質 23mm 大きくなっています。室内のどこ

に座っても、広さは実感できます。広々とした感じは、水平基調で端正にまとめられたインテリアデザ インによっても強調されており、低いダッシュボードがとくにそういう印象を強めています。長い帯状 のエア吹き出し口が、緩やかに傾斜してカーブしたダッシュボードのフロント面に配置されており、エ レガントなデザインと刷新された機能を融合しています。

左右非対称のデザインをしたセンターコンソールには、S トロニックのセレクターレバーとともに MMI のコントロールターミナルが設置されています。ターミナルはダッシュボード側に設置され、低く設定 されたセレクターレバーは、ドライバーがそこに手首を乗せて MMI を操作するのに、適切な形状になっ ています。

複合材料による軽量ボディ

外寸が大きくなっているにも関わらず、新型 Audi A4 シリーズでは、従来型のモデルと比べて、最大 120kg も重量を減らしています。ボディそのものも、構造面での軽量化、及び素材の巧みな組み合わせ により、従来型より 15kg も軽くなっています。

ダッシュボード下のモジュールクロスメンバーを、アルミ押し出し材及びシートアルミで構成する一方、 フロントのクロスメンバーにもアルミの押し出し材を使っています。彫りの深さが特徴的なテールゲー トのプレス成型は、インテリジェントツールと呼ばれる特殊なデバイスにより実現しました。レーザー センサーを使って加工中のシートメタルの状況を把握し、必要に応じて、電動の補助装置によりプレス マシンの動きを微妙に調整することで、1000 分の数ミリという単位の高い工作精度を得ています。

フロントのストラット(スプリング / ダンパー ユニット)の軸受け部分には、鋳造アルミ製の強化部 材を採用しています。複数のパーツを溶接で組み合わせた従来型の鋼板製コンポーネントと比較すると、 重量が左右で合計 8kg も軽くなっています。この設計により、ストラットの上端とボディ本体との接合 剛性も非常に上がり、ハンドリング性能を高めるための条件を整えることができました。

新型 Audi A4 ではまた、パッセンジャーセルの主要な骨組みに、熱間成形鋼板パーツを使って、強度と 耐衝撃性能を高めています。ルーフフレームの前面、B ピラー、ドアシル、及びフロアの一部に熱間成型 鋼板パーツを使うことで特に強化を図っています。ボディ全体のなかでは、約 17 パーセントを熱間成型 鋼板パーツが占めています。

静粛性を高め安全対策を凝らしたキャビン

高いボディ剛性は、正確なハンドリングと優れた乗り心地を得る上での重要な前提条件のひとつです。 新型 Audi A4 は、この分野で定評のあった従来型に比べて、さらにボディ捩じり剛性を高めるとともに、 可変式のエンジンマウントを採用することで、アイドリング時の振動も徹底的にカットしています。ま たドアのシーリングに念入りな配慮を施すとともに、ウインドシールド及びフロントドアのウインドー に遮音性能を高めたガラスを採用することで、きわめて高いレベルの室内静粛性を実現しました。

新型 Audi A4 は、パッシブセーフティの面でも模範的なクルマです。万一の場合には、フロント、サイ ドのエアバッグに加えて、アウディ独自の「アダプティブ オキュパント レストレイントシステム」が、 フロントシート乗員に特別な保護を提供します。これは、前席用のエアバッグとシートベルトリミッタ ーの効果を、シートポジションや衝突条件に対応して自動的に最適化させるシステムです。

Audi A4 Avant のラゲージルーム

誕生から 20 年以上を経て、デザインの美と実用機能を高度に融合した Audi の Avant モデルの人気はま すます高まってきています。新型 Audi A4 Avant は、その伝統を受け継ぎながら、さらにスペース効率 とデザインのエレガンスに磨きをかけました。荷室容量は、5 人乗りの状態では 505ℓ で従来型より 15ℓ 増えていますが、リヤシートのバックレストを完全に畳めば、最大 1,510ℓ まで増やすことができます。 このバックレストは 40:20:40 の 3 分割タイプで、ラゲージルームのサイドウォールにあるレバーを 使っても、折り畳むことができます。テールゲートのシル(積み込み口の敷居)は高さが地上から 63cm しかなく、丈夫なステンレススチールのカバーで保護されています。幅がちょうど 1m のきれいな立方 形をしたラゲージルームは、非常に使い勝手がよく、電動ラゲージルームカバーのほか、パーティショ ンネットとルーフレールが標準装備されます。そのうち電動ラゲージルームカバーは、ゲールゲートを 開けると、D ピラーに沿って設置されたレールにより自動的に上方に開く仕組みで、テールゲートを閉 じると自動的に元の位置に戻ります。

幅広いドライバーアシスタンス&セーフティシステムのラインナップ

新型 Audi A4 / A4 Avant は、数多く設定されたドライバーアシスタンスシステムの分野でも、ベンチマ ークといえる存在です。アウディアクティブレーンアシストは、ドライバーの車線維持操作を助け、ト ラフィックジャム(渋滞)アシストおよびストップ&ゴー機能付アダプティブクルーズコントロールは、 渋滞時の疲労を和らげます。トラフィックジャムアシストのなかで注目すべきは、その制御ロジックで す。このシステムは、車線や周囲を走行する車両など、非常に多くのパラメーターを使って精密な制御 を行います。安全に寄与する革新テクノロジーとしては、そのほか、パーキングアシスト、リヤクロス トラフィックアシスト、降車警告システム、衝突回避アシスト、ターンアシスト、アウディプレセンス システムなどが挙げられます。

新型 A4 / A4 Avant シリーズの全モデルに、安全システムの「アウディプレセンス シティ」を標準装備 しました。このシステムは、クルマが 85km/h 以下で走行中、ウインドシールドに取り付けられたカメ ラにより前方 100m 以内の車両や歩行者を監視して、衝突の危険があれば、ドライバーに様々な警告を 発し、さらに必要と判断されたら、フルブレーキを発動させます。40km/h 以下であれば、ほとんどの 場合、事故を未然に防ぐことができます。85km/h 以下のスピードでは、警告及びブレーキでの介入に より、衝突の衝撃を減らすことができます。アップグレードされた「アウディプレセンスベーシック」 の場合は、さらに様々な車載システムから情報を得て働くことになります。そして、ひとたび不安定な 運転条件を検知するや、乗員を守るための回避策を取り始めます。フロントシートベルトのテンション が電動により高められ、ウインドーとサンルーフが閉じられ、ハザートライトが自動的に点滅を始めま す。もし、衝突が避けがたく事故が起こってしまった場合には、「マルチコリジョンブレーキアシスト」 が、ドライバーの操作を邪魔しない範囲で自動ブレーキを発動させ、衝撃によりクルマが飛ばされて二 次衝突に巻き込まれる危険を減らします。新型 Audi A4 / A4 Avant に標準装備されているもうひとつの 安全システムが、ドライバーインフォメーションシステムの一部を成す「アテンションアシスト」で、 ドライバーの行動を分析して、集中力が低下した兆候がみられたときに警告を発します。また、やはり 全モデルに標準設定されている「アジャスタブルスピードリミッター」は、30km/h から 250km/h の あいだの任意の速度に設定することができます。市街地や工事中のエリアなどで、スピードを一定以下 に抑えたいときに便利なツールです。

新型 Audi A4 / A4 Avant に設定された数々のシステムのなかで、とりわけ注目に値するのが「トラフィ ックジャム(渋滞)アシストおよびストップ&ゴー機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)」 です。このシステムを利用すると、前方を走るクルマとの車間距離が自動的に維持されます。ドライバ ーは 5 つの選択肢から好みの距離を選び、さらに「アウディドライブセレクト」により、加速の度合い やシフトプログラムなどを調整することできます。フロントに設置された 2 つのレーダーセンサー及びカメラからの情報を活用したこのシステムは、0~250km/h までのすべての速度域で、自動速度調整と 車間距離維持の機能を果たします。また、ストップ&ゴー機能により、必要に応じて、クルマが完全停 止するまで自動ブレーキが発せられ、ドライバーが望めば、そのまま自動的に再発進を行います。シス テムがオフになっていても、前方との車間距離が「デイスタンスディスプレイ」に表示され、近づきす ぎた場合には、ドライバーに警告が発せられます。

ACC のもうひとつの重要な機能である「トラフィックジャム(渋滞)アシスト」は、平坦な舗装路を 65km/h の以下の速度で走行し、交通が混雑している場合には、ステアリング操作まで代行してくれま す。フロントのカメラのほかにレーダーセンサーと超音波センサーを活用し、交通の流れに従ってステ アリングの補正まで行なうことで、クルマを安全に進行させます。レーンマーカーや道路を走行中のほ かのクルマを頼りにすることで、渋滞路における半自動運転を可能にしています。トラフィックジャム アシストがシステムの能力の限界に達した場合、例えば交通量が減って流れが疎らになったり、前方に 急カーブがあったりする場合には、ドライバーが運転の任を再び完全に担わなければなりません。その とき、システムから様々な警告が発せられます。そして最終的には、安全な形でクルマを完全に停止さ せます。

「アウディアクティブレーンアシスト」は 65km/h 以上の速度で走行中、ドライバーが車線を維持する のをサポートするシステムです。フロントのカメラでレーンマーカー(車線を区切る白線など)を検知 して、もしドライバーがウインカーを使用しない状況でクルマが車線を逸脱しそうになると、システム が電動パワーステアリングに介入して、ステアリングを優しく修正し、クルマを元の車線に戻します。 MMI システムを使ってドライバーは、このステアリングへの介入を常時有効にするか、もしくは、車線 を区切るラインをまたいだ場合だけにするか、選択することができます。ドライバーが早期から介入す るモードを選択した場合、システムはクルマが常に車線の中央を走行するよう、ステアリングへの微細 な介入を繰り返します。ステアリング操作への修正の代わりに、ドライバーへの警告として、ステアリ ングホイールを震わせる設定も選ぶことができます。

最新テクノロジーを駆使した 2.0 TFSI

排気量 1,984cc の 2.0 TFSI エンジンは、新型 Audi A4 シリーズのために、2 つの仕様が用意されていま す。いずれも、シリンダーヘッド一体型の排気マニフォールド、最新のサーマルマネジメントシステム、 排気バルブの可変制御を行うアウディバルブリフトシステム(AVS)、ターボチャージャーの電動ウエス トゲート、中間負荷領域において吸気マニフォールドからの間接噴射により FSI 直噴を補足する「デュ アルフューエルインジェクション」といった革新機構やテクノロジーを採用しています。

quattroフルタイム4輪駆動システムと組み合わされるハイパワー仕様の2.0 TFSIは、185kW(252PS) の最高出力と 370Nm/1,600~4,500rpm の最大トルクを発揮します。このエンジンを搭載する新型 Audi A4 2.0 TFSI quattro(7 速 S トロニック採用)は 0-100km/h を 5.8 秒、Avant は 6.0 秒で加速し、 最高速はともに電子リミッターの作動する 250km/h に達します。

前輪駆動(FWD)仕様の新型 Audi A4 に搭載される 2.0 TFSI のもうひとつの仕様は、140kW(190PS) の最高出力と 320Nm/1,450~4,200rpm の最大トルクを発揮します。こちらを搭載した新型 Audi A4 の走りもなかなか活発であり、7 速 S トロニックとの組み合わせで 0-100km/h を 7.3 秒、Avant は 7.5 秒で加速し、最高速は 210km/h に達します。NEDC(ヨーロッパ ニュードライビングサイクル)の燃 料消費率では素晴らしい値を達成しており、100km 走行あたりの燃料消費はわずかセダン 4.8ℓ、Avant は 5.0ℓに抑えられています。CO2 の排出量も、109g/km に過ぎません。

こうした素晴らしい成果が得られた最大の要因は、新しい技術戦略にあります。エンジンのダウンサイ ジングで確実な成果を上げてきたアウディは、新たに「ライトサイジング」というコンセプトを掲げて、

さらなる技術革新に挑戦しました。2.0 TFSI の卓越した燃費効率は、比較的大きなエンジン排気量が決 してハンディにならず、むしろ前提となる画期的な燃焼方式に拠るものです。おとなしいドライブスタ イルで新型 Audi A4 シリーズを走らせた場合、ドライバーは、小型エンジンのような経済的メリットを 得られます。たとえスポーティに走らせたとしても、デメリットを感じることはありません。

圧縮工程を短縮し、膨張行程を長くした新しい燃焼方式と、高められた圧縮比の効果は、とりわけ、も っとも使用頻度の高い運転モードである中間負荷領域で得られます。吸気バルブは通常よりずっと早い タイミングで閉じられますが、その結果、吸気マニフォールド内の気圧が高まるようになり、スロット ルロスが低減されるのです。

圧縮工程が短縮されたことで、圧縮比を従来の 9.6:1 から 11.7:1 まで上げることが可能になりまし た。これにより、シリンダー内で圧縮されるガスの量は 1.4ℓ の TFSI と同レベルになる一方、2ℓ の排気 量がフルに活用される膨張行程においては、高圧縮比のメリットが得られることになります。高い燃焼 圧により、エンジンの効率がさらに高まります。

吸気の時間を短縮しても混合気が充分なスワールを発生するように、2.0 TFSI の燃焼室、ピストンのリ セス、吸気ダクト及びターボチャージャーの設計は、この新しい燃焼方法に対応して最適化されていま す。高負荷運転時には、アウディバルブリフトのシステムにより、吸気バルブの開くタイミングを遅ら せて過給効果を高め、発生パワーとトルクを向上させます。燃料噴射の圧力は、250 バールにまで高め られています。

quattro フルタイム 4 輪駆動システム

アウディの quattro フルタイム 4 輪駆動システムは、運動性能、トラクション、安全性、直進安定性と いったものをクルマに求める上で究極のテクノロジーといえます。完全にメカニカルなシステムである ため、作動にタイムラグがありません。通常的な運転状況では、システムの中核コンポーネントである セルフロッキング センターディファレンシャルにより、エンジントルクの 60 パーセントをリヤアクス ルに、40 パーセントをフロントアクスルに振り分けていますが、路面条件や走行状況に応じて、最大フ ロントに 70 パーセントまで、リヤに 85 パーセントまで、エンジントルクを振り分けることが可能です、

今回さらなる進化を遂げた「ホイールセレクティブ トルクコントロール」は、quattro のドライブトレ インを補足するシステムのひとつであり、いまやすべての路面状況で機能を果たすようになりました。 高速コーナリングにおいては、そのソフトフェア機能が、ホイールスピンの発生を予見して、コーナー に対して内側にある車輪(FWD モデルの場合は前輪、quattro モデルでは前後輪)に軽くブレーキをか けます。こうした制御は、ドライバーがアクセルペダルを踏んでいない場合でも行なわれ、その結果、 左右不均等な力のかかり方により、クルマはコーナー内側に向けて若干姿勢を変えるようになります。 また、ロールステアの影響がより長い時間ニュートラルを保つようになり、ハンドリングはより正確で、 安定したものになります。

5リンク式サスペンションシステム

新型 Audi A4 の運動性能と乗り心地は、上級モデルのそれにも匹敵します。アウディのエンジニアは、 このモデルシリーズのために、体系的軽量設計と正確なレスポンスを特徴とする新しいサスペンション システムを開発しました。

フロントには、今回さらに改良された 5 リンクのサスペンションを採用しています。このシステムの持 ち味は、前後方向と横方向の力に対し、適切な弾性設定が行なえる点ですが、新型 Audi A4 シリーズで は、横方向の力を受けるマウントは硬くスポーティな設定にして、その一方で縦方向の関しては、滑ら

かでソフトなチューニングを施しました。また、オイル封入式マウントを採用することで、振動の伝達 を遮断し、高レベルの敏捷性とともに卓越した快適性を確保しています。剛性を適切化するために、ア ッパーリンクは直接ボディフレームにつなげる設計に変更しました。すべてのサスペンションリンクと ピボットベアリング、及びダンパー支柱を、鍛造アルミ製にしてバネ下重量を減らしています。軽量化 のための方策としては、さらに、モノチューブダンパーや薄い中空スタビライザーバー、セグメンティ ドホイールハブなども採用し、従来型の Audi A4 に対して、フロントサスペンションだけで 6kg もの重 量を削減しています。

また、サスペンションのロワリンクは、新開発のラバーマウントを介して高張力スチールとアルミのハ イブリッド構造から成るサブフレームに連結されています。サブフレームをボディのフロント部に固く 据えることで、振動を最小化し、最高の敏捷性を得るための基本条件を整えています。

一方、リヤサスペンションは、従来型のトラプゾイダル(台形)リンクに代えて、新開発の 5 リンクの システムを採用しています。ここでも、様々な材料を組み合わせて使うことで、トータル 5kg の重量を 削減しています。バネ下重量が軽減されたことで、よりスポーティな走りが可能になったほか、新しい ダンパー及びブッシュ類のチューニングの助けもあって、乗り心地はよりスムーズになり、ボディの揺 れも減って、タイヤの接地性も向上しました。モノチューブ式ショックアブソーバーが初めて採用され、 ここでも重量が削減されています。

サスペンションは、オイル封入式マウントを介してボディと接続されています。このマウントにより、 サスペンションの横方向の剛性を確保しながら、路面からのショックの伝達を減らしています。また、 燃費向上のために、低フリクション型ホイールベアリングと、転がり及び空気抵抗削減効果のあるエア ロデフレクターを採用しました。

3.5kg の重量削減:電動パワーステアリング

アウディが新型 Audi A4 シリーズのために開発した電動パワーステアリングは、従来型のシステムに対 して 3.5kg も重量が軽くなっています。この新しいパワーステアリングは、エネルギー消費が非常に少 なく、また 15.9:1 という、非常にクイックでスポーティなレシオを備えています。パワーアシストの レベルは、車速をパラメーターに制御しています。路面からのフィードバックを適格に伝え、操舵の反 応も遅れがなく非常に正確です。

この新しい電動パワーステアリングは、トラフィックジャム(渋滞)アシストの機能を備えたアダプテ ィブクルーズコントロールなど、幾つかのドライバーアシスタンスシステムと機能的に連携しています。

40 年以上続くベストセラー

Audi A4 シリーズとその前身である Audi 80 シリーズは、過去数十年にわたって、ミッドサイズセグメ ントにおける技術革新を主導すると同時に、ビジネスとしても成功を続けてきました。アウディは、1972 年に発表した初代 Audi 80 において、すでに軽量設計や動力性能や操縦性といった面での、クラスの基 準を打ちたてていました。

1994/1995 年までに、4 世代の Audi 80 シリーズモデルが生産され、その後 Audi A4 シリーズに引き 継がれました。2011 年 3 月には、500 万台目の Audi A4 が生産され、同じ年の秋には、1972 年以来、 つまり前身の Audi 80 と併せて 1000 万台目のミッドサイズ Audi が組み立てラインを離れています。

アウディは 1994 年以来、Audi A4 シリーズのモデルを、インゴルシュタットにある本社工場で生産してきましたが、2007 年からはネッカーズルムにある工場でも生産しています。

好調な販売実績を長年残してきた Audi A4 シリーズは、アウディにとって中核となるモデルラインであ り、そのことは単に販売面だけに留まりません。Audi 80 の誕生から数えれば過去 43 年間にわたり、Audi A4 はアウディの技術革新を象徴するクルマでもあり続けてきました。“Vorsprung durch Technik”とい うブランドスローガンが、このモデルに採用されたセルフロッキングセンターデファレンシャル付 quattro フルタイム 4 輪駆動システム、オール亜鉛メッキのボディ、S トロニック、スポーツディファレ ンシャルといったテクノロジーによって、裏付けられてきました。

Audi A4 シリーズ とその系譜に連なるモデルはまた、モータースポーツの世界でも大きな成功を収めて きました。このシリーズのなかから伝説的なラリーカー、Audi Rallye quattro や Audi Sport quattro、 さらに、ツーリングカーシリーズで大活躍した Audi 90 IMSA-GTO、Audi A4 quattro Supertouring、 Audi A4 DTM といった名レースカーが生まれています。

※数値はすべて欧州モデル参考値

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